スピーカーユニットの自作

スピーカーは主にエンクロージャーと呼ばれる箱と、信号を音に変えるスピーカーユニットでできています。
スピーカーの製作と言えば主にエンクロージャーの自作を指す場合が多いのですが、 ここではスピーカーユニットを自作します。
とても簡単なので是非やってみて下さい。

用意する物
・ エナメル線
・ 磁石
・ セロテープ
・ 紙
・ ダンボール
・ ステレオケーブル

エナメル線はスピーカーユニットの音を大きくするには数十メートルある方がいいのですが、 試作だけであれば10メートル程度でも作る事はできます。
ホームセンターなどで太さ0.4ミリ、長さ10メートルといった物が数百円で買うこともできますし、 電子部品を取り扱うお店ではもっと長い物を買う事もできます。
スピーカーユニットの磁石は磁力の強い物ほど大きな音が出るので、 大きくて値段の高い磁石ほど大きな音が出ます。
でも冷蔵庫や黒板に引っ付けてる磁石でも音は出ますし、丸・四角・棒状などの形も問わないので試してみて下さい。
ダンボールはスピーカーユニットの型を作る為に使います。無ければ厚手の紙でも十分です。
ステレオケーブルはスピーカーユニットを接続する時に使います。
再生する機器の出力端子に接続できるケーブルであればなんでもかまいません。


スピーカーユニットの仕組みの簡単な解説

エナメル線をぐるぐるとコイル状に巻いた物を磁石に近づけ、エナメル線に電流を流すと磁力が発生し、 電流の強さに合わせて振動します。
音は空気の振動によって伝わるので、エナメル線の振動が音となり耳に届きます。
(宇宙で声が伝わらないのは空気がないため)
この振動をよりはっきり伝える為に振動板と呼ばれる物が使われていて、 これがスピーカーの丸い紙の部分です。 コイルの振動を振動板に伝える仕組み全体がスピーカーユニットです。


スピーカーユニットの型の自作

エナメル線を磁石の形に合わせてコイル状にするので、 エナメル線を巻き付ける型を作ります。
今回用意した磁石は下の写真左の物です。
この磁石の周囲にコイル状のエナメル線を置きたいので、 大体同じ大きさとなるようにダンボールで型を自作します。
用意した磁石が四角の場合でも型は丸い方が作りやすくなります。

今回使う磁石
ダンボールを巻いてスピーカーユニットの型を作る

ボイスコイルの自作

スピーカーユニットで使うコイルをボイスコイルと言います。
先ほど作ったダンボールの型の周りに紙を巻きます。
この紙はコピー用紙でもなんでもいいですが、 封筒やケント紙など少し強度のある物の方が自作しやすくなります。

次にエナメル線を巻き付けていきます。
どのような巻き方でもいいのですが、 キレイに隙間無く巻く方が音が大きくなります。
でも雑に巻いても音は出るので試作であれば適当でかまいません。
大体磁石の高さに合わせて巻くのですが、これも適当で大丈夫です。
ただ、棒状の磁石を使う場合、無駄に長くなると巻き数を増やさなければいけないので、 一部に集中して巻く方が楽です。
この巻き数は磁石の大きさにもよるのですが、 理想は数百回巻き付ける事です。
でもあまり長いと大変なので100回程度でもなんとかなります。

エナメル線を巻く時は手を離すとたわむので、 巻き始めをセロテープで止めて、ある程度巻いたらその度にセロテープで止めていくと失敗しにくくなります。
磁石が薄い場合は、何層にも重ねて巻いていきます。
大体巻けたら最後もセロテープで止めて、縁などもセロテープで固定しておきます。
最後に磁石とダンボールを取り外してボイスコイルの完成です。


エナメル線の被膜を削る

エナメル線は見た目には分かりませんが薄い膜で覆ってあり、 そのままでは通電しません。
ですので、ケーブルを接続する部分を少し削ります。
紙やすりがあれば、それで挟み削るのですが、無ければペンチやプライヤーなどで軽く挟み、削る事もできます。


スピーカーユニットから音を出してみよう!

実はここまでで音を出す事ができます。
振動板は作ったボイスコイルによって音が出やすくなったり、出にくくなったりするのでここでは詳しく説明しませんが、 下で少し触れてますので参考にして下さい。

ボイスコイルから出ているエナメル線をステレオケーブルに接続します。
今回はパソコン用スピーカーの前面にあるヘッドフォン端子に3.5パイステレオミニケーブルで接続しました。
オーディオアンプのスピーカー端子や白赤のRCAケーブルでも要領は同じです。
接続にはクリップを使ってますが、短時間であればビニールテープでも構いませんが、 少し熱くなる場合もあるので注意が必要です。

注意! 巻き数が極端に少ない場合など、ボイスコイルの抵抗値が低い場合再生する機器に負担がかかります。
壊れても責任を持てませんので、壊れても良い機器で再生して下さい。
再生する時はボリュームを最小の状態から再生し、 ボイスコイルに耳を近づけてから少しずつ大きくして下さい。
(ボリュームが小さいほど再生機器の負担は少なくなります。)
普段聴かないほど大音量にはしないで下さい。
音が確認できたらなるべく早く線を外す、再生機器の電源を切るなどをして下さい。

ボイスコイルの中に磁石を入れて、音楽などを再生してみて下さい。
音は確認できましたか?
こちらで作った物は音量を大きめにした時に音は少し小さいですがちゃんと音楽が再生できました。

・ 音が小さい時
パソコン前面のヘッドフォン端子や、スマートフォンなどから接続した場合、 もともとヘッドフォンで聴く程度の小さい音しか出ていません。
その場合はボイスコイルを耳に当ててみて下さい。
それならヘッドフォン程度の音量が出ているはずです。
スピーカーユニットには通常、アンプを通して接続します。
アンプは音を増幅する機器なので、アンプに接続した場合は音は小さいですがポケットラジオ程度の音量は出ます。
また、パソコン用のスピーカーもアンプが内蔵されているので、ヘッドフォン端子からの音は同じく増幅されます。

他にも磁石の位置や向きで音量が変わるので色々試してみて下さい。


スピーカーユニットの磁石と音量について

磁石には磁気が強く出る方向があり、これを磁束といいます。
磁束が強いところにボイスコイルを近づけると音量が大きくなります。
棒磁石やU字型の磁石であれば先端の方が磁束が強いので、そこにボイスコイルを近づけて下さい。
長くて薄くて曲がるような磁石であれば、ドライバーの鉄の部分の柄の方に巻きつけて、ドライバーの先端をボイスコイルに近づけると良いでしょう。
磁力が強いほど音量が大きくなるので、大きくて磁力の弱い(または磁束が分散する)磁石より、 小さくても磁力の強い磁石の方が音量は大きくなります。


スピーカーユニットの仕組み

振動板を自作するのであれば、スピーカーユニットの仕組みを理解しておく方がより良い物が作れます。
振動板はボイスコイルと一体となって振動します。
でも電流が流れ続けるとボイスコイルは一定方向にばかり動く為、 音のメリハリが少なくなります。
その為、ダンパーと呼ばれる物でボイスコイルを常に定位置に戻すようにしています。
これはボイスコイル辺りに取り付けられ、ダンパーの端がユニット全体のフレームに固定されます。
このままでは振動板の端が宙ぶらりんなので、 音を大きくした時に振動板がビビってしまいます。
その為、振動板の端を振動を遮らないように柔らかい素材でフレームに固定します。これをエッジと言います。
磁石も同じくフレームに固定します。
これで磁石の取り付けられたフレーム内で、ボイスコイルと振動板が動くようになっています。
今回自作したボイスコイルはどんな磁石でも作れるように磁石の周りに置くように作りましたが、 ほとんどのスピーカーユニットではドーナツ型の磁石が使われていて、 その穴の中にボイスコイルが入っています。


振動板の自作

今回のように巻き数が少ないボイスコイルでは、振動板をつけてもあまり変わりませんが、 せっかくなので形になるところまで自作してみました。

スピーカーと言えば、振動板は前方への指向性を持たせるためラッパのような形になっていますが、 今回は紙と箱だけで簡単に自作しました。
ボイスコイルだけの時よりも音は少し大きくなり、ドラムなどの低音も少し聞こえるようになりました。
ボイスコイルは箱の中に貼り付けただけです。
高音が出にくくなったので同じサイズに穴を開けてその部分だけ薄い紙にしました。
磁石はダンボールでフレームを作り、ボイスコイルに触れないように固定してあります。


いかがでしたか?
エナメル線と磁石さえあれば身近な材料でスピーカーユニットが自作できます。
もっと磁力の強い磁石と長いエナメル線があれば、 もっと大きな音の出るスピーカーユニットが自作できます。
振動板も色紙やケント紙など、少し厚みがあり硬く軽い物ほど良い音になります。
ダンパーは少し難しいですが、糸やゴムなどでも代用できます。
エッジは布でもいいですし、紙を一度くしゃくしゃにしてから広げると丁度良くしなる紙にする事ができます。
色々試行錯誤するのも楽しいものです。
少しずつでいいので改造してもっと良いものを自作してみて下さい。




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