多くの人が経験した事のある自転車のパンク。さあ乗ろうと思った時にパンクに気付いて、急いで自転車屋さんに頼んだりしてませんか? 慣れていなくても30分ほどでパンク修理できるので是非やってみて下さい。 順を追ってやり方を書いていきます。
自転車のパンク修理に必要なもの
・ バケツ
・ 布
・ ペンチなど
・ パンク修理キット 500円
パンク修理キットはこれで何回分か直せます。簡単な説明書も付いているので一番最初はこれがいいでしょう。
その後は無くなった部材ごとにホームセンターで買う事ができます。
自転車で長距離の旅行をする場合もこのパンク修理キットと小さい空気入れを持っていくと、旅先でも直せるので便利です。
また、虫ゴムが古くて穴があいていたり切れている場合は交換します。 その後タイヤに空気をいっぱいまで入れて5〜10分ほどして抜けていないか確認します。 抜けていなさそうなら虫ゴムが原因、抜けているようであればパンク修理を始めます。
自転車のパンク修理の際は、タイヤの中に砂利や砂などが入らないように注意して下さい。 土の上で作業をすると、タイヤを回しているうちに中に土が入ってしまいます。 そのままチューブを入れてしまうと、チューブとタイヤの隙間の土がチューブを傷つけ、またパンクしてしまいます。 理想は自転車を逆さまにすることですが、できなければコンクリートやアスファルトの上で作業をする、ビニールシートの上で作業をするなど、砂の入りにくい環境でして下さい。
普通の自転車のタイヤは中にチューブが入っています。 パンクはそのチューブに穴があいておこるので、チューブを取り出して直します。 最初にチューブを覆っているタイヤを外します。 これは完全に取り外すわけではなく、自転車のホイールから片側だけずらします。 隙間ができるのでそこからチューブを引っ張り出します。
1. バルブ(空気を入れる口)を外す。
自転車パンク修理キットに付いている工具、無ければスパナなどでバルブのネジを外します。
このバルブはチューブとつながっているのでタイヤを外したあと、チューブと共に取り出します。
2. 自転車のタイヤを外す
キットについている棒を自転車のタイヤの端に挿し込み、てこの原理を利用してホイール側に起こし、タイヤを外します。
1つ目の棒は挿したまま、2つ目の棒を10cmほど離れた場所に挿し込み、同じようにタイヤを外します。
上手く外れたら、棒や手で1周すべて外します。
実際やれば分かるのですが、自転車のタイヤ程度であれば棒は使わなくても手だけで簡単に外れます。
専用の棒などがなくてもマイナスドライバーなどでも代用できます。(チューブを傷つけないように注意)
3. チューブを取り出す
外れたタイヤの隙間に指を入れ、中に入っているチューブを取り出します。
バルブ部分を含め、グルッと1周全部取り出します。
チューブに軽く空気を入れ、そのチューブを水に沈めると穴が開いているところから空気がプクプク漏れているところを見つけることができます。 念の為、チューブを1周全部調べておくほうが安心です。
1. 軽く空気を入れる
外したバルブの部品を取り付け、軽く空気を入れます。
少ししか入れないと穴からあまり空気が出ずに見つけにくくなるので、チューブを回せる程度でそれなりに膨らむくらいに空気を入れます。
2. 穴が開いているところを見つける
バケツに水を入れ、その中にチューブを沈めて穴が開いているところを見つけます。
両手でチューブを持ち水の中に沈め、チューブをギュっと握ると見つけやすくなります。
これを1周繰り返します。
寒い時期では手が冷たくなると作業も適当になりがちなので沸かしたお湯でぬるま湯を作ります。
3. 見つけた箇所を良く拭く
濡れていると接着剤がはがれてしまうので布で広めに拭いておきます。
4. 紙やすりでこする
穴を中心に周辺を紙やすりでこすります。
これは接着剤をしっかり付けるために必要で、こすらないとすぐにはがれてしまいます。
ゴムを貼る部分より少し広めにこすって下さい。
また、パンク修理用ゴムではなく、ゴムチューブを切って貼るような場合は、ゴムチューブの接着面も同じようにこすります。
5. 接着剤を塗る
穴を中心に貼り付けるゴムより少し広めに接着剤を塗り、1〜2分ほど乾かします。
塗る接着剤の量は少ないとダメで、多目に塗るほうがいいです。
少なすぎるより多すぎる方がまだ良いですね。
パンク修理用ゴムをすぐ貼り付けるとはがれやすくなるので、少し乾かしてから貼ります。
その間にバケツなどをしまっておくといいでしょう。
6. パンク修理用ゴムを貼る
パンク修理用ゴムは接着面にアルミ箔やビニールが貼っているのでそれをはがし、ゴムをチューブに貼ります。
7. 圧着する
パンク修理用ゴムは貼っただけでは簡単にはがれてしまうので、工具の後ろやハンマーなどで叩いて圧着します。
特に、パンク修理用ゴムの端ははがれやすいのでしっかりと叩いておきます。
取り外したチューブをタイヤの中にいれ、タイヤをホイールにはめてバルブを取り付け、空気を入れれば完成です。 この時、パンク修理用ゴムを貼った部分はぐにゃぐにゃにせず、真っ直ぐ伸ばしている状態のままタイヤに入れて下さい。 バルブがあるところでは、タイヤがうまく入らない時があります。 この場合、バルブのネジを付ける前にバルブをタイヤ側に押し付けてからネジをはめます。
これが自転車のパンク修理のやり方です。
自転車のパンク修理のコツ1
自転車のパンク修理での最大のポイントは「パンク箇所をどうやって見つけるか」なので、最も楽なのは「何か刺さっているのを確認できた場合」です。
刺さっているものを抜く時は、その場所があとからでも分かるようにします。
ペンなどがあれば近くにマーキングしたり、印刷物やデザインなどで場所を覚えたりします。
その後チューブを取り出した時に、穴が開いているところを見て確認出来たら、これが一番楽なパンク修理です。
自転車のパンク修理のコツ2
パンク修理のパッチを貼っても剥がれる時があります。
「チューブの継ぎ目などを処理しなかった場合」です。
チューブにはゴムを筒状にする時のつなぎ目がぐるっと1周あり、その継ぎ目部分に段差があるため、その上にパンク修理パッチを貼った場合、その段差のところから浮き、剥がれる時があります。
その段差をしっかり削っておいたり、段差があるのを踏まえてしっかり圧着すれば良いです。
パンク修理の時にチューブを取り出すと、帯状のゴムが出てくることがあります。 これは「リムテープ」と呼ばれるもので、ホイールにぐるっと一周巻かれています。
ホイールにはスポークと呼ばれる棒がいくつも付いていて、ホイールを支えるようになっています。 このスポークはホイールの中に入ったところまであるので、そのままではチューブに接触します。 スポークが直接チューブに当たらないようにするためのものがリムテープです。
リムテープが劣化して剥がれてしまった場合は、新しいリムテープを貼ります。 これはホームセンターで売っています。
自転車のパンク修理の相場は700円〜1500円ほどのようです。 やり方自体は簡単なので、どんな人がやってもそれほど差はなく、30分ほどはかかってしまいます。 つまり時給換算で言えばそれほど高額なわけではないので、近くに自転車屋さんがあって、すぐに直して貰えるならパンク修理してもらうのもひとつの方法です。 また、中には自転車を引き取り・配達に来てくれて700円というところもあるようで、もはや最低賃金にもならないだろうというほど良心的なお店もあるようです。
自転車のパンク修理のやり方を順を追って書いてみました。 私は小学生の頃、父親にやり方を教えてもらってからずっと自分で自転車のパンク修理をしています。 もちろんいつも自分で直していたわけではないし、帰りに自転車屋さんに寄ってパンク修理してもらうことも良くありました。 自分でパンク修理する場合って、「家にいるから自分で直す方が早い」という時です。 取りに来てもらうこともできるけど、それを待つより自分で直す方が早いというわけです。
やってみよう!
実験室