親不知(親知らず)に限らず、虫歯やケガによって歯を抜く事はどんな人でもあります。
初めて抜歯をする時は少なからず不安になりますが、
大怪我をすることと比べると抜歯の方が全然大したことはありませんので、
リラックスして臨んで下さい。
人によって色々と気になることもあるでしょうから、
一般的に良く聞かれることや、抜歯後の注意点をまとめました。
これは抜歯当日の話で、翌日以降はもっとゆるく考えてもいいでしょう。
抜歯時は基本的には全く痛くありません。
麻酔をかけるので痛いはずがない、というのが正確なところです。
麻酔があまいと痛みもあるかも知れないので、
歯医者さんが抜歯を始めた時に痛みを感じるのであれば、
早めに痛いと言って下さい。
ただ、現在の歯医者さんで抜歯の時に痛くなるところはそうそう無いと思います。
また、抜歯時にはある程度出血しますが、治療が困難な場合を除けば大怪我するほど出血しません。
血を見ると貧血を起こすような方でも、心配するほどではないでしょう。
痛いと言うほど痛くありません。
昭和などの過去に、歯の治療での注射が痛かったイメージをそのまま持っている人もいますが、
現在の歯の治療の注射はほとんど痛くありません。
かける場所によっては注射をされた事自体に気付かないほどです。
痛みの度合いは人にもよりますが、先の尖った物で血の出ない程度に皮膚を突付かれた程度です。
ですので、注射を挿しかけてやめたくらいの痛みしかありません。
ただ抜歯の時は何回も注射をするので「もういいよ」とは思います。
抜歯後麻酔の効いている1〜2時間程度は全く痛くありません。
むしろギュ〜ギュ〜引っ張られた口の方が痛いくらいです。
麻酔の切れる頃から徐々に痛みだしてきます。
これは普通のケガと同じように、ケガをした瞬間が一番痛く、時間経過とともに痛みはひいていきます。
ですので、なるべく長く痛みを感じない方が楽なので、
痛み出したら早めに痛み止めを飲むといいでしょう。
抜歯後の痛みの度合いは大きな口内炎ができた程度で、酷い虫歯の方がよほど痛いです。
うまくいくと、抜歯後ほとんど痛むことなく次の日の朝を向かえ、
翌日はなんら痛みがない事もあります。
その為、抜歯後に処方される痛み止めは2回分など少量です。
通常は2回分もあれば十分、という事なのでしょう。
一般的には上の抜歯よりも下の抜歯の方が処置も難しく痛みも強いので、その場合は薬は多めに処方されます。
ただこれは抜歯後のうがいや歯磨き、食事などの注意点を守っての話です。
翌日になっても痛みがひかず痛み止めもなくなった場合は、市販の頭痛薬(鎮痛剤)でも効果はありますが、
指定された用法・用量は必ず守って下さい。
また、口腔の神経は近くつながっている事もあって、
他に痛んでいる箇所がある場合はそちらの方が痛くなります。
他に虫歯がある場合は抜歯をする前に先にそちらの治療をする方が楽です。
まずうがいですが、抜歯後は可能な限りしない方が治りやすいです。
抜歯後は普通のケガと同じように、かさぶたのようなものができるのですが、
うがいをすることでそれが流れるため、
できる限りうがいはしない方が良く、
特に歯磨き後にするような強いうがいは絶対にしない方がいいです。
歯磨きは歯磨き粉にもよりますが、刺激があるので避けた方が無難です。
気になる場合は歯磨き粉を付けずに、抜歯をした箇所を絶対に触らないように注意して下さい。
その後のうがいも絶対に強くゆすがず、流す程度にして下さい。
また、抜歯後に縫合しているので糸がありますが、食べかすではないので無理に引っ張ったり歯磨きの時にこすらないようにして下さい。
同じ理由で抜歯したところを舌で触るなどもしない方が良いです。
これらを知らずに強くうがいをするなどしてしまうと、固まりかけた血が流れ出血するようになり、痛み出す場合もあります。
出血が止まらない場合はキレイな綿を患部に当てて15分ほど噛み続けて下さい。
基本的にはダメです。
考え方としては大怪我した場合と同じく、ケガが治りにくいからというのもあるのですが、
ヤニやアルコールが直接ケガに当たる事になるので、おすすめはできません。
無責任な事を書きますが、それはあなた次第です。
治りにくかったり、摂ることで痛みが増したとしてもそれは自己責任です。
特にタバコは全ての病気や治療でリスクとなるので、
治療後に「絶対にダメ」というお医者さんも多いと思います。
参考までに、私は抜歯後2時間くらいはタバコを我慢しましたが、
血がある程度固まったのを確認してから吸っています。
上に書いたように麻酔が切れかけてすぐに痛み止めを飲んでいて、
その後寝るまでに10時間ほどあり、ずっとタバコは吸ってましたが全く痛くありませんでしたし、
そのまま治るまでに痛むことはありませんでした。
飲酒は抜歯当日だけは飲みませんでしたが、翌日から飲んでいます。
これはあくまで私の個人的な話です。
基本的には抜歯をした側で噛まなければ普段通りの食事で大丈夫です。
ただ、とうがらしなどの刺激の強い物は絶対に避けて下さい。
口内炎と同じく、刺激物は確実に痛くなります。
完全に片側でしか噛まないというのは意外に面倒なので、
あまり噛まなくても食べやすい物にする人も多いようです。
また、スープ類など口全体に含むようなものも避ける方が無難です。
とは言え全く摂らない方が良いというほどでもありません。
また、抜歯直後はまだ麻酔が十分効いているので、1時間ほど食事はしない方が無難です。
これは熱い物を食べても分からない、抜歯箇所で噛んでしまっても分からないからです。
どうしても食べなくてはいけない時は、特に熱い物は注意して下さい。
やめた方が無難です。
特に熱いお風呂に浸かると酷く痛む事もあるので全くおすすめできません。
気になるのであれば、ぬるいシャワーや体を拭く程度にしておくべきです。
激しい運動は全くおすすめできません。
体が温まる事で酷く痛くなることがあるからです。
仕事については、心拍数が上がらない程度であれば問題ないでしょう。
ただこれも激しくなればなるほど痛むので、
休日や休日の前日などに抜歯する方が無難です。
抜歯をした日に縫合しているので、数日後に抜糸をします。
それまでに糸が切れて出てきたりしますが、無理に引っ張ったりしない方が無難です。
抜糸自体にはそれほどの痛みもないので、普通は麻酔などはしません。
処置も数分もあれば終わります。
抜歯後しばらくは穴があいたような状態になりますが、徐々に塞がっていきます。
食べかすなどが入って気になる事もあるでしょうから、しばらくは抜歯をした側ではあまり噛まない、強く噛まない方が無難です。
初めは舌先が入るくらいのスペースがありますが、
数日で「おしり」のようになります。
それ以降はゆっくり塞がっていくのですが、「おしり」のようになったら食べかすなども入りにくくなるので、
徐々にそちら側でも噛む様にすれば良いでしょう。
1年もすればほとんど分からないくらいに塞がります。
これは状態により左右されるので一概には言えませんが、 なんら問題なく治療を終えた場合の費用は、抜歯から抜糸までで5千円程度でしょう。(保険がある場合)
通常、痛み止めと抗生物質が処方されます。
痛み止めは任意でかまいませんが、抗生物質は食後に必ず飲むようにして下さい。
これは痛みがあるなしに関係なく、処方された分は食後に必ず飲んで下さい。
口内は食事により細菌が繁殖するので、ケガにとっては最悪な環境だからです。
抗生物質を飲まないと患部が腫れる、なかなか治らないなどになります。
飲んでいるのに腫れた場合は早めに歯医者さんに相談して下さい。
やってみよう!
実験室